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アルコール行動変容ステージ:無関心期

この動画の概要

依存脱却のプロセス アルコール編(全5回):1回目

■行動変容ステージモデル
どのステージにいるかによってご家族・ご本人それぞれの働きかけが必要です。
アルコールに問題があることに気付かず「問題があっても何とかなっている」と思い、自身の依存行動から守ろうとして防御的になっている状態を「無関心期」といいます。

今回はその無関心期について解説していきます。

アルコール依存症の理解と対処法:初心者向けガイド

アルコール依存症は、個人だけでなくその家族や周囲の人々にも大きな影響を及ぼす問題です。
それは、人々の生活を破壊し、健康を害し、人間関係を壊す力を持っています。

しかし、この問題についての理解が深まることで、適切な対処法を見つけることが可能となります。
この記事では、アルコール依存症の変容ステージについて、専門的な知識を必要とせずに理解できるように解説します。

これにより、あなた自身やあなたの大切な人がアルコール依存症と闘うための一助となることを願っています。

アルコール依存症の変容ステージ

アルコール依存症の変容ステージは、無関心期、準備期、行動期、そして維持期という4つの段階から成り立っています。
これらのステージは、アルコール依存症の人々が経験する可能性のある心理的な変化を表しています。

この記事では、特に「無関心期」に焦点を当てて解説します。
無関心期は、アルコール依存症の初期段階であり、この段階を理解することは、アルコール依存症の全体像を理解するための重要な一歩となります。

無関心期とは

無関心期とは、アルコール依存症の初期段階で、この時期の人々は自分がアルコールに依存しているという認識がありません。
彼らは自分の飲酒が問題であるとは思わず、また、自分の飲酒を変える必要性についても考えていません。

この段階では、アルコールがもたらす一時的な快感や逃避の手段としての役割に焦点が当てられ、その結果として生じる問題は見過ごされがちです。

しかし、この無関心期が終わりを告げると、次の段階である準備期へと移行します。

無関心期の特徴

無関心期にいる人々は、自分の飲酒が問題であると指摘されると防御的になります。
彼らは自分の飲酒がそこまでひどくないと主張し、自分がアルコールを控えるかやめることができると信じています。

しかし、実際には彼らはアルコールを手放すことができず、その結果として生じる問題を否認または矮小化します。
この否認は、彼らが自分の問題を直視することを避けるための防衛機制であり、この否認が続く限り、彼らは次の段階へと進むことは難しいでしょう。

無関心期の対処法

無関心期にいる人々をサポートするためには、彼らが自分の行動の結果について認識することが重要です。
これは、彼らが自分の飲酒が問題であると認識し、その結果として生じる問題を解決するための行動をとることを促すためです。

しかし、この段階では、本人よりも家族や友人の方が問題を認識することが多いです。
そのため、家族や友人が適切な対応を学び、本人に対する関わり方を見直すことが求められます。

家族や友人の役割

家族や友人は、アルコール依存症の人々にとって重要な支えとなります。
しかし、彼らが適切に対応するためには、アルコール依存症の理解と、その対処法についての知識が必要です。
この知識を持つことで、彼らは本人をサポートし、本人が自分の問題を自分で解決するための道筋を示すことができます。

問題の認識

家族や友人は、本人が自分の飲酒が問題であると認識するのを助けることができます。
これは、本人が自分の行動の結果について認識し、その結果として生じる問題を解決するための行動をとることを促すためです。

しかし、この認識を促すためには、家族や友人自身がアルコール依存症の特徴と影響を理解していることが必要です。

関わり方の見直し

家族や友人が本人の飲酒問題を解決しようとすると、それは本人にとって逆効果となることがあります。

なぜなら、それは本人が自分の問題を自分で解決する機会を奪うことになるからです。
そのため、家族や友人は、本人が自分の問題を自分で解決するための支援を提供することが重要です。
これは、本人が自己効力感を持つことを助け、本人が自分の問題に対して責任を持つことを促します。

まとめ

アルコール依存症は、個人だけでなくその家族や周囲の人々にも大きな影響を及ぼす問題です。
しかし、この問題についての理解が深まることで、適切な対処法を見つけることが可能となります。

この記事では、アルコール依存症の変容ステージについて、専門的な知識を必要とせずに理解できるように解説しました。

ワンネス財団の相談ダイヤルは、依存症の専門スタッフに直接相談できる無料電話窓口です。
ご家族やご本人、支援者の方からのご相談を承っています。
私たちに寄せられる相談は年間5000件以上で、抱えている悩みに合わせたスタッフが対応します。
電話相談の他にもメール相談、LINE相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。

アルコール依存症は一人で抱え込む問題ではありません。
あなたがもし、自分自身や大切な人がアルコール依存症で苦しんでいると感じたら、専門家の助けを借りることをお勧めします。
そして、この記事がその一歩となることを願っています。

次回の記事では、アルコール依存症の変容ステージの次の段階である「準備期」について詳しく解説します。
アルコール依存症の理解を深め、適切な対処法を見つけるための旅を、一緒に続けていきましょう。

1:17 行動変容モデルのどの段階にいるのかを知る
1:44 無関心期とは?
2:47 依存症と認めたくない
3:12 問題が起きていても変化の必要性に気づいていない
5:55 防御的になってしまう
9:20 手っ取り早くメリットが欲しい
9:43 周りの人はどうしたらいいのか
11:00 今までの関わり方はどうでしたか?
11:22 関わり方を考え直していく

第1回 行動変容ステージモデル:無関心期
第2回 行動変容ステージモデル:関心期
第3回 行動変容ステージモデル:準備期
第4回 行動変容ステージモデル:行動期
第5回 行動変容ステージモデル:維持期

※ 行動変容ステージモデル概要はこちら

出演者プロフィール

三宅隆之(みやけたかゆき)
ワンネス財団共同代表

1974年長野県生。自身がギャンブル・アルコール依存に苦しんだ経験から、依存など様々な生きづらさからの回復・成長支援に取り組んでいる。ギャンブル依存等の問題に対応するための国際カウンセリング資格(IGCCB)を日本国内へ導入。
市民向けや学校向けのセミナーを全国各地で開催。大阪府・市ギャンブル等依存症対策研究会専門委員。
自身の可能性を信じることができなかったかつての自分の姿から、「可能性を閉じ込めず、可能性を信じ、自由に発揮できる世の中」をつくるため活動している。

・精神保健福祉士/国際問題ギャンブルカウンセラー

相談についてのお問い合わせ

依存かもしれないとお困りの「ご本人」へ |ワンネス財団
依存でお困りのご家族の方へ |ワンネス財団
仕事のなかで「依存の問題を抱えている方」と関わられている皆さまへ |ワンネス財団

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