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ギャンブル行動変容ステージ:準備期

この動画の概要

依存脱却のプロセス ギャンブル編(全5回):3回目

■行動変容ステージモデル
どのステージにいるかによってご家族・ご本人それぞれの働きかけが必要です。
ギャンブルを辞めるにあたり、一か月以内に行動を変えようと思っている。
依存脱却に向けた情報や方法だったり実際に行動には移せていないが、準備するために活動している状態を「準備期」といいます。

今回はその準備期について解説していきます。

0:50 準備期とは
2:50 ご家族も気持ちが揺れ動く中で、どう接していけば良いのか
3:10 計画のベースが”不安”になっていることが多い
4:15 結果、準備をしながらも具体的な行動に結びつかないことが多い
5:55 効果的なタイミングで、本人の不安を解消していく
6:30 その不安は、真実なのか
8:05 助言をするための準備は?
9:35 どのようなタイミングで?

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はじめに

ギャンブル依存症は、個人の生活を破壊し、家族関係を壊す可能性がある深刻な問題です。この問題は、個人だけでなく、社会全体に影響を及ぼします。依存症者は、ギャンブルによって生じる金銭的な問題だけでなく、仕事や学校のパフォーマンスの低下、家族や友人との関係の悪化など、さまざまな問題に直面します。この記事では、ギャンブル依存症の克服に向けたプロセスを、初心者でも理解できるように説明します。専門用語や難しい話は、分かりやすい補足説明や例え話を用いて説明します。

依存症とは何か?

依存症は、特定の行動や物質に対する強い衝動を抑制することができず、それが日常生活や健康に悪影響を及ぼす状態を指します。ギャンブル依存症は、ギャンブル行為に強く引きつけられ、それをコントロールすることができない状態を指します。依存症者は、ギャンブルを行うことで一時的な満足感や逃避感を得ますが、長期的には金銭的な問題、家族や職場での問題、精神的な問題など、さまざまな問題を引き起こします。

依存症の克服プロセス:行動変容ステージモデル

依存症の克服には、いくつかのステージがあります。これを「行動変容ステージモデル」と呼びます。このモデルは、依存行動を変えていくためのプロセスを示しています。このモデルは、依存症者が自分の行動を変えるための道のりを示し、どのステージにいるかを理解することで、適切な支援や介入を提供するのに役立ちます。

準備期

依存症の克服プロセスの中間地点にあたるのが「準備期」です。この期間は、依存行動を変えようと思い始め、具体的な行動を起こす前のステージです。準備期の特徴は、1ヶ月以内に行動を変えようと思っている時期、行動変容に向けた行動を実行したいと思っている時期と定義されます。

行動変容のための具体的なステップ

準備期における行動変容のための具体的なステップは以下の通りです:

  • 問題認識:依存症者自身が自分の問題を認識し、それを改善したいと思うことが最初のステップです。自分がギャンブル依存症であることを認め、それが自分自身や周囲の人々にどのような影響を及ぼしているかを理解することが重要です。
  • 情報収集:依存症の問題を解決するためには、適切な情報と知識が必要です。依存症についての情報を集め、自分がどのように対処すべきかを理解することが重要です。この情報収集には、専門の相談窓口を利用したり、依存症についての書籍を読んだり、オンラインで情報を検索したりするなど、さまざまな方法があります。
  • 支援の求め方:依存症者は、自分一人で問題を解決するのは難しいと感じることが多いです。そのため、家族や友人、専門家などからの支援を求めることが重要です。具体的には、専門の相談ダイヤルに連絡を取る、メールで相談をするなどの行動を起こすことが含まれます。また、依存症者の自助グループに参加することも、他の人々の経験を聞くことで自分自身の問題に対する新たな視点を得る良い方法です。
  • 行動計画の作成:問題を認識し、情報を集め、支援を求めた後は、具体的な行動計画を作成します。この計画は、依存症からの回復を目指す具体的なステップを含むべきです。例えば、ギャンブルをする時間を減らす、ギャンブルに使うお金の量を制限する、ギャンブルの代わりになる趣味を見つけるなどの具体的な行動を計画に含めることができます。

家族や友人の役割

依存症者の回復プロセスにおいて、家族や友人の役割は非常に重要です。彼らは依存症者に対して支援を提供し、回復の道のりを共に歩むことが求められます。具体的には、以下のような行動を取ることが期待されます:

  • 理解と支援:依存症者が自分の問題を認識し、それを改善したいと思っていることを理解し、その努力を支援することが重要です。依存症者が自分の問題について話すときは、非難せずに聞き、理解と支援を示すことが大切です。
  • 情報提供:依存症者が必要とする情報を提供することも重要な役割です。依存症についての知識を深め、依存症者がどのように対処すべきかを理解するための情報を提供することが求められます。これには、依存症についての基本的な情報だけでなく、依存症からの回復を支援するためのリソースやサービスについての情報も含まれます。
  • 愛情と尊重:依存症者は、自分が愛され、尊重されていると感じることが重要です。家族や友人からの愛情と尊重は、依存症者が自分の問題を克服するための大きな助けとなります。依存症者に対する愛情と尊重を示すことで、彼らは自分自身の価値を認識し、自分が変わることができるという自信を持つことができます。
  • 具体的な提案:依存症者に対して、具体的な行動計画を提案することも有効です。ただし、これは依存症者が自分自身で行動を起こす意欲を持っている場合に限ります。依存症者が自分で行動を起こすための具体的なステップを提案することで、彼らは自分の問題を克服するための具体的な道筋を見つけることができます。
  • 強い決意:依存症者が行動を起こさない場合、家族や友人は強い決意を持って対応する必要があります。これは、依存症者が自分の問題を真剣に取り組むための重要なステップです。家族や友人が依存症者に対して強い決意を示すことで、依存症者は自分の問題を真剣に考え、行動を起こすことを決意するかもしれません。

まとめ

ギャンブル依存症の克服は容易なことではありませんが、適切な情報と支援があれば可能です。依存症者自身が自分の問題を認識し、情報を集め、支援を求め、具体的な行動計画を作成することが重要です。また、家族や友人の理解と支援も依存症者の回復には不可欠です。

依存症は一人で抱え込むものではありません。ワンネス財団の相談ダイヤルは、依存症の専門スタッフに直接相談できる無料電話窓口です。ご家族やご本人、支援者の方からのご相談を承っています。私たちに寄せられる相談は年間5000件以上。抱えている悩みに合わせたスタッフが対応します。電話相談の他にもメール相談、LINE相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。

第1回 行動変容ステージモデル:無関心期
第2回 行動変容ステージモデル:関心期
第3回 行動変容ステージモデル:準備期
第4回 行動変容ステージモデル:行動期
第5回 行動変容ステージモデル:維持期

※ 行動変容ステージモデル概要はこちら

出演者プロフィール

三宅隆之(みやけたかゆき)
ワンネス財団共同代表

1974年長野県生。自身がギャンブル・アルコール依存に苦しんだ経験から、依存など様々な生きづらさからの回復・成長支援に取り組んでいる。ギャンブル依存等の問題に対応するための国際カウンセリング資格(IGCCB)を日本国内へ導入。
市民向けや学校向けのセミナーを全国各地で開催。大阪府・市ギャンブル等依存症対策研究会専門委員。
自身の可能性を信じることができなかったかつての自分の姿から、「可能性を閉じ込めず、可能性を信じ、自由に発揮できる世の中」をつくるため活動している。

・精神保健福祉士/国際問題ギャンブルカウンセラー

相談についてのお問い合わせ

依存かもしれないとお困りの「ご本人」へ |ワンネス財団
依存でお困りのご家族の方へ |ワンネス財団
仕事のなかで「依存の問題を抱えている方」と関わられている皆さまへ |ワンネス財団

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