ギャンブル依存症当事者との関わり方 | パートナーや親子の場合
この動画の概要
ギャンブル依存症における家族やパートナーとの問題
今回は、パートナーや子どもさんに向けて、ギャンブル依存症の当事者との関わり方をテーマにお話しします。
依存症の問題が進行していくと、借金問題や金銭トラブルなど様々な問題が起きていきますが、それらの問題を解決に導くために考えたいこと・方向性について説明していきます。
【目次】
0:54 当事者とのかかわり方-パートナーの場合
2:24 仕事を続けながら問題に取り組むのは?
4:30 一人で抱え込まずに周りに頼ってみる
5:39 当事者が問題に向き合わない場合も
7:35 当事者とのかかわり方-子どもの場合
8:24 経済的な支援を繰り返しているケース
11:45 提案を行う前に選択肢を
1. パートナーとしての関わり方
まずは、パートナーの視点から考えてみます。
例えば、ご主人がギャンブル依存症を抱え、奥様が相談者の場合です。
これは非常に多いケースです。
ご主人が仕事をしていて、一家の大黒柱であり、一方で奥様は小さいお子さんを育てながら家事をしています。
その中で、ご主人がギャンブルで多額の借金を抱えていることが発覚すると、奥様の立場としては大変なショックとなります。このような状況では、パートナーとしてどのように対応すべきかが問われます。
まず、ご主人がギャンブル依存症から脱却するための支援を受けることが重要です。
しかし、それは奥様にとっても大きな負担となります。
生活を維持しながらお仕事をしながら、依存症からの脱却を支援するという複数の課題を同時に抱えることになるからです。
ご主人がギャンブルで得たお金をすべて使い込んでしまい、借金の返済に回せない状況の場合、思い切って長期的な支援を受けることを考えるべきです。
それは、お仕事を辞めるか休職するという選択にもつながりますが、長い人生で見たときには、その方が経済的にプラスになる場合もあるのです。
2. 親子としての関わり方
次に、子供の視点から見てみましょう。
お子さんがギャンブル依存症を抱えている場合、親としてどのように関わるべきかという問題があります。
親としては、子供がギャンブルで生活が破綻すると、家に帰ってきてやり直せと思うかもしれません。
しかし、これは注意が必要なポイントです。
もし子供が過去に同じような問題を繰り返しているのであれば、家に帰る前に一度待ってみることも必要かもしれません。
なぜなら、その破綻した状況が、実は方向転換のチャンスになるからです。
親としては、「あなたのことを愛している、でも、今の状況で一緒に住むことは不安だ。何かしらの脱却の支援を受けるのであれば、私たちは応援しよう」というメッセージを伝えることが大切です。
これは、子供にとっても親にとっても、一時的な困難を乗り越えるための重要なステップとなります。
3. 依存症からの脱却へのサポート
依存症からの脱却は、当事者だけの問題ではなく、家族全員が関わる問題です。
そのため、家族としてどのようにサポートするか、どのように関わるかが大切です。
これは、依存症を抱える人が自分自身を見つめ直し、問題を認識し、改善のための行動を起こすための重要なプロセスです。
私たちワンネス財団では、依存症の専門スタッフによる無料の電話相談窓口を設けています。
また、メールやLINEでの相談も受け付けています。
一人で抱え込まず、ぜひご利用ください。依存症は一人で抱える問題ではありません。
家族、友人、専門家と一緒に、解決の道を探していきましょう。
依存症からの脱却は容易な道のりではありませんが、適切なサポートと理解があれば、必ず克服することができます。
この記事が、その一助となれば幸いです。
出演者プロフィール
真篠剛(マシノ タケシ)
ワンネス財団・相談担当・奈良県在住。
自身の依存症脱却の経験を経て、現在は全国から寄せられる電話相談対応をメインに、家族会、セミナーなどの相談現場で「自身の経験」と「専門的知見」の両輪で解決の提案をしています。
ギャンブル、ゲーム、薬物、アルコール依存など、対応してきた相談案件は、のべ1万件以上。
・国際問題ギャンブルカウンセラー
・ICCEリカバリーコーチ
・IC&RC認定カウンセラー
相談についてのお問い合わせ
・依存症かもしれないとお困りの「ご本人」へ |ワンネス財団
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