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共依存の仕組みについて – 当事者と周りの家族・パートナー【Q&A 3】

この動画の概要

共依存の仕組み

本シリーズでは、依存に関する問題でよく寄せられるご相談にお答えしていきます。
今回のテーマは「共依存の仕組み」についてお話しします。

依存状態にある当事者とそのご家族の共依存関係は、非常に多く見受けられます。
そんな「共依存」を引き起こしてしまう要因は、大きく分けて3つあります。

1つ目 課題の分離ができていない事
2つ目 相手の人生を生きてしまっている事
3つ目 自分自身のケアができていない事

当事者の周囲の方からよくお聞きする、「当事者が依存行為をやめれば、私たち(ご家族)も平穏に幸せに生きられるのに」という言葉。

このように「〜がやめれば」という条件のもと自分たちの暮らしや幸せを定義している時点で、ある意味当事者に依存しているとも考えられます。

当事者を責めたくなる気持ち、反対になんとかしてあげたい気持ちももちろん理解できますが、
ご家族の方にまず最初に行っていただきたいのが「ご自身のケア」です。ご自身のケアの重要性についてもお話しします。

0:24  共依存について
1:05  共依存を引き起こす3つの要因
1:27  課題の分離ができていない
3:00  相手の人生を生きてしまっている
4:31  自分の感情の安定を当事者に求めている
7:09  まとめ

共依存の仕組みとその解決方法

こんにちは、ワンネス財団スタッフの川畑です。
依存症に関する問題は、個々の人だけでなく、家族や友人など周囲の人々にも大きな影響を及ぼします。
今回は、特に共依存の仕組みとその解決方法について、分かりやすく解説していきます。

共依存とは何か?

共依存という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この言葉は、依存症の問題を抱える人と、その周囲の人々との関係性を表すために使われます。

具体的には、共依存とは、自分が特定の相手と互いに依存し合っている状態のことを指します。
この状態になると、依存症の人の問題がなかなか解決に向かわず、また、その周囲の人々も精神的、物理的に疲れてしまうことがあります。

共依存の状態を理解し、適切な対処をすることが、依存症の問題を解決するための第一歩となります。

共依存を引き起こす3つの要因

共依存を引き起こす要因はいくつかありますが、ここでは主な3つを取り上げます。

1. 課題の分離ができていない

依存症の人が引き起こす問題を、家族が代わりに解決してしまっていることがあります。
しかし、問題を解決するべきは、その問題を引き起こした依存症の人自身です。

家族が代わりに問題を解決してしまうと、依存症の人は自分の問題を解決する動機を失い、依存症の状態が解決に向かわなくなります。
また、家族も疲れてしまいます。

解決方法:問題が起きたときは、「これは誰が解決するべき問題なのか?」という視点を持つことが大切です。
自分が解決すべき問題と、依存症の人が自分で解決すべき問題を明確に区別することで、共依存の状態を避けることができます。

2. 相手の人生を生きてしまっている

依存症の人に対して、過度に時間や心配を費やしてしまっていることがあります。
依存症の人のことを考える時間が多く、自分の人生を生きられなくなってしまうこともあります。
これは、自分の人生ではなく、依存症の人の人生を生きてしまっている状態とも言えます。

解決方法:自分の生活を振り返り、どれだけの時間を依存症の人に費やしているかを考えてみましょう。
自分の人生を生きるためにも、依存症の人に対する過度な心配や介入を控えることが重要です。
自分の時間を大切にし、自分自身の生活や趣味、仕事にも時間を投資することが大切です。

3. 自分の感情の安定を相手に求めている

依存症の人に対して、自分の感情の安定を求めてしまうことがあります。
依存症の人が依存行為を止めれば全てが解決すると考え、自分の感情の安定を依存症の人に依存してしまうことがあります。
しかし、これは健全な関係性を築くためには適切な行動ではありません。

解決方法:自分の中に起きる感情は、相手に解決を求めるものではなく、自分自身で解決していくことが大切です。
自分の感情のケアを意識し、ネガティブな感情に支配されたり、生きづらい状況にある中で相手に解決を求めるのではなく、自分自身の感情のケアをしていくことを意識しましょう。

共依存の解決へ向けて

共依存の仕組みを理解し、健康的な関わりを持つことを意識することで、問題解決に向かっていくことが可能です。
自分自身の良好な状態を作り上げていくことが、共依存の仕組みから抜け出していく第一歩となります。
自分の感情や時間を大切にし、依存症の人に対する適切な関わり方を学ぶことで、共依存の状態から抜け出すことができます。

以上、共依存の仕組みとその解決方法についての記事でした。

依存症という問題は一人で抱え込むものではありません。
専門の支援を受けながら、一歩一歩、解決に向かって進んでいきましょう。
次回の記事でも、依存症に関するさまざまな情報を提供していきます。
ご視聴、そして記事を読んでいただき、ありがとうございました。

【Q&Aシリーズ】

【1】どのように関わったらよいか
【2】当事者との関わり方ネーブリング(尻ぬぐい)
【3】共依存の仕組み
【4】家族間で足並みが揃っていないケース
【5】仕事を辞めずに治療に取り組む
【6】「まずは自分のケア」をお勧めする理由
【7】依存行為を辞めさせたい
【8】借金問題について
【9】暴言・暴力にどう対応していくか
【10】当事者の生きづらさを知る

出演者プロフィール

川端 理之(カワバタ マサユキ)
ワンネス財団 一般社団法人GARDEN奈良 ディレクター

18歳から薬物の乱用が始まり、大学卒業後には東証一部上場大手企業に就職。一度は薬物を断つが27歳の時に再発。
その後依存行為を繰り返し会社を退職するが、ワンネス財団入所施設で自分の生き方と向き合う。
現在は主に一般社団法人GARDENで入所者の支援、その他にも薬物乱用防止の講演会、メディアからの取材等の活動を行っている。

・リカバリーダイナミクスプログラム認定プロバイダー

 

相談についてのお問い合わせ

依存かもしれないとお困りの「ご本人」へ |ワンネス財団
依存でお困りのご家族の方へ |ワンネス財団
仕事のなかで「依存の問題を抱えている方」と関わられている皆さまへ |ワンネス財団v

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