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ギャンブル行動変容ステージ:関心期

この動画の概要

依存脱却のプロセス ギャンブル編(全5回):2回目

■行動変容ステージモデル
どのステージにいるかによってご家族・ご本人それぞれの働きかけが必要です。
ギャンブルに問題があることに気付き「このままでいいのだろうか」と葛藤している状態。
辞めたくても辞められない板挟みの状態を「関心期」といいます。

今回はその関心期について解説していきます。

0:28 関心期とは
1:50 このままでいいのだろうか、と気付き始めている
2:52 メリットを感じるための助けを得ること
3:33 モデルケースに出会うことでイメージを持つ
5:37 ご家族の方へのアドバイス:ギャンブル依存症者にしない方がいいこと
7:56 ”私”を主語にする
9:18 当事者活動を支援者主導で作っていく

ギャンブル依存症とその変容ステージについて理解しよう

依存症とは、物質や行動に対する過度な依存を指す一般的な用語です。
これは、人々が物質(例えばアルコールや薬物)または行動(例えばギャンブルや食事)に対して、健康や生活を脅かすほどの強迫的な欲求を感じる状態を指します。

ギャンブル依存症はその一種で、ギャンブルに対する強迫的な衝動が日常生活や人間関係を破壊する病状を指します。
依存症の治療は容易ではありませんが、理解と対策があれば改善は可能です。

そのためには、依存症の変容ステージを理解することが重要です。

依存症の変容ステージとは?

依存症の変容ステージとは、依存症の人が行動を変えていく過程を示すモデルです。

このモデルは、禁煙の研究から生まれ、依存症の治療にも応用されています。
このモデルによれば、依存症の人は一定のステージを経て行動を変えていきます。

それぞれのステージには、特定の特徴と対応策があります。
これらのステージを理解することで、依存症の人自身やその家族、支援者は、適切な対応を行うことができます。

関心期とは?

関心期とは、依存症の人が問題を認識し、行動を変えることに関心を持ち始めるステージを指します。
しかし、このステージではまだ具体的な行動に移すまでの意思は固まっていません。

関心期にいる人は、「問題は理解しているけれど、まだ行動を変えられない」と感じることが多いです。

このステージは、依存症の人が自分の問題を深く理解し、解決策を探し始める重要な時期です。

関心期のキャッチフレーズ

関心期のキャッチフレーズは「このままでいいんだろうか」です。

依存症の人自身、またその家族も、このように感じることが多いです。
問題の原因がギャンブルであるという認識はあるものの、その行動を変えることへの不安から、行動を変えることができない状態になります。

このステージでは、自分自身の行動や状況について深く考え、自分がどのように行動を変えるべきかを理解することが重要です。

関心期の対応方法

関心期にいる人に対しては、行動を変えることのメリットを感じるための助けを提供することが重要です。

具体的には、依存症からの回復の成功例を共有したり、依存症の影響を理解するための情報を提供したりします。
また、依存症の問題を抱えた本人が家族や周囲の人々に助けを求めたときに、どのような解決策があるのかを家族や周囲の人々が提供できるように、学びの準備をしておくことも必要です。

依存症からの脱却への一歩

依存症からの脱却を進めている人々の体験談に触れることをお勧めします。
これにより、自分の不安が本当に正しいものなのか、また、ギャンブルをやめ続けることによってどういうことが起こるのかについてのイメージを持ちやすくなります。

また、自分自身が依存症から脱却するための具体的なステップを理解することも、このステージで重要です。

家族の役割

家族の方々は、依存症の本人が前に進もうとしているのに対して、一喜一憂せず、肯定的な行動には賛成を送りつつ、逆行することを責めないことが重要です。

また、期待を込めた先回りは避けるべきです。
家族は、依存症の人が自分自身の問題を認識し、解決策を探す過程をサポートする役割を果たします。

家族へのアドバイス

家族へのアドバイスとして、本人に対する評価や批判、責める行為、否定的な結果の警告などは避けるべきです。
これらの行為は、本人が前に進もうとしているのに対して抵抗を引き起こす可能性があります。
代わりに、自分の感情を感情的に伝えないことが重要です。これには、「Iメッセージ」が役立ちます。

つまり、「私は不安だ」「私は心配している」といった形で、自分の感情を伝えることです。
このように自分の感情を伝えることで、本人に対する理解と共感を深めることができます。

社会資源の提供

最後に、社会資源を本人に提供することも重要です。

例えば、民間施設や医療機関などの情報を提供することで、本人が依存症からの脱却を進める手助けとなります。

これらの情報は、依存症の人が自分自身の問題を理解し、適切な支援を求めるための重要なリソースとなります。

まとめ

以上が、ギャンブル依存症とその変容ステージについての解説です。
依存症は一人で抱え込むものではありません。
ワンネス財団の相談ダイヤルは、依存症の専門スタッフに直接相談できる無料電話窓口です。
ご家族やご本人、支援者の方からのご相談を承っています。
私たちに寄せられる相談は年間5000件以上で、抱えている悩みに合わせたスタッフが対応します。
電話相談の他にもメール相談、LINE相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。

依存症からの回復は一人で行うものではありません。
家族や友人、専門家のサポートが必要です。そして、その一歩を踏み出すための情報や知識を得ることが大切です。

この記事がその一助となれば幸いです。

次回は、依存症の次のステージである「準備期」についてお話しします。
依存症からの回復への道のりは長いかもしれませんが、一緒に歩んでいきましょう。
依存症からの回復は一歩一歩の積み重ねから始まります。
その一歩を踏み出すためには、自分自身の問題を理解し、それを解決するための具体的なステップを知ることが重要です。
そして、その過程で必要となるのが、家族や友人、専門家からのサポートです。
依存症の人が自分自身の問題を克服し、新たな生活を始めるためには、周囲の理解と支援が不可欠です。

この記事を通じて、依存症とその変容ステージについての理解を深め、依存症の人やその家族が適切な対応をとるための情報を提供できればと思います。また、依存症からの回復を目指すすべての人に、希望と勇気を与えられれば幸いです。

第1回 行動変容ステージモデル:無関心期
第2回 行動変容ステージモデル:関心期
第3回 行動変容ステージモデル:準備期
第4回 行動変容ステージモデル:行動期
第5回 行動変容ステージモデル:維持期

※ 行動変容ステージモデル概要はこちら

出演者プロフィール

三宅隆之(みやけたかゆき)
ワンネス財団共同代表

1974年長野県生。自身がギャンブル・アルコール依存に苦しんだ経験から、依存など様々な生きづらさからの回復・成長支援に取り組んでいる。ギャンブル依存等の問題に対応するための国際カウンセリング資格(IGCCB)を日本国内へ導入。
市民向けや学校向けのセミナーを全国各地で開催。大阪府・市ギャンブル等依存症対策研究会専門委員。
自身の可能性を信じることができなかったかつての自分の姿から、「可能性を閉じ込めず、可能性を信じ、自由に発揮できる世の中」をつくるため活動している。

・精神保健福祉士/国際問題ギャンブルカウンセラー

相談についてのお問い合わせ

依存かもしれないとお困りの「ご本人」へ |ワンネス財団
依存でお困りのご家族の方へ |ワンネス財団
仕事のなかで「依存の問題を抱えている方」と関わられている皆さまへ |ワンネス財団

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